注文者の代わりに海外製品を購入し、商品を発送をする「代購」。
ユーザーは国内で販売しているよりも安く輸入品が買え、提供側は新しい海外市場にチャレンジできるなど、日本でも徐々に注目されてきています。
今回は、ライブコマースのトレンド「代購」について紹介していきます。
代購(だいこう)とは
「代購」とは代理購入の略語です。注文者の代わりに海外製品を購入し発送する分、代購する側は何%かの手数料を追加して販売する転売ビジネスのことを指します。
そもそも代購が注目されるきっかけとなったのは、2008年に中国で起きた「メラミン混入粉ミルク事件」。化学物質のメラミンが入った粉ミルクが中国国内で出回り、それを飲んだ乳幼児が腎臓結石になるなどの被害が発生。その結果、国外から粉ミルクやベビー用品を取り寄せる動きが広がりました。このとき、購入手段の1つとして「代購」が注目されたのです。
ライブコマースに代購を導入するメリット
ライブコマースに「代購」を導入すると、ユーザーと提供側それぞれにメリットがあります。
ユーザー
・国内で販売している輸入品よりも安く商品が買える
・その国でしか販売していない海外製品を直接買うことができる
・自分で情報を探す手間が省け、配信者がおすすめした商品を購入できる
提供側
・収入源のひとつになる
・特定のテーマに関心をもったユーザーを集められる
・情報があふれすぎて何を見ていいかわからない一般人に向けて情報をまとめて配信できる
その結果として、提供側は新しい海外市場にチャレンジできたり、日本と海外をつなぐ大きな道へと広がります。
代購できるアプリ
日本から海外に向けて発信できる、おすすめの代購アプリを紹介します。代購を始めるのであれば、ECの市場規模で上位を占める「中国向け」と「アメリカ向け」は特に重要なターゲット市場です。
ShopShops(ショップショップス)
アメリカの出張ライブコマースアプリ「ShopShops(ショップショップス)」。
特徴としては、インフルエンサーが店舗に出張する形でライブは配信をおこなっていること。多くのライブコマースアプリは、インフルエンサーが自宅やスタジオからライブ配信を行なっていますが、ShopShopsのインフルエンサーはショップの中からライブ配信を行なっています。
商品やブランドの紹介をしながら、自らのファンのために買い付けに行っているような感覚です。
当初はアメリカに旅行にきた中国人に向けてショップを紹介していたようですが、スマホ1つでショップに足を運んでいるかのような体験ができる点が支持され、越境ECとして今非常に注目を集めています。
サービスページ:ShopShops
bolome(ボウロウミイ)

中国人向けに日本の良質な商品を販売する越境ECサービス「bolome(ボウロウミイ)」。
特徴としては、中国の一般消費者2億人にリーチできる独自のインフルエンサーのECショップのネットワークを運営していること。株式会社Mizkanの「ミツカンこなべっち」など、bolomeが取り扱った日本国内メーカーの商品が中国でヒット商品となった事例が数多く出ています。
bolomeを活用すると、日本から実況中継をしながら中国に住む方向けに販売することが可能です。
サービスページ:bolome
ライブコマース✖️代購は新しい販売の形
代購の中には、自宅やスタジオから配信を行うものもあれば、インフルエンサーがショップに出向いてライブ配信を行うものなど様々です。もし代購を始めるのであれば、EC市場の上位を占める中国とアメリカはおさえておくことをおすすめします。
今では決済サービスや輸送サービスも拡充しており、グローバル的に手軽に商品を購入できる環境が整ってきています。
新しい販売の形としてぜひ参考にしてみてください。