株式会社Mofflyでは「2021年版ライブコマース利用実態調査 」(以降「2021調査」とする)を実施しました。ライブコマースは企業が販促活動・PRを行ううえで重要になりつつありますが、活用するには、最新のユーザーの利用実態を正確に知ることが必要です。
2021調査は、ライブコマースの最新の利用実態を把握し、企業のライブコマース活用に役立ててもらうことを目的としています。
本記事では当社が2018年に実施した「2018ライブコマース利用実態調査」(以降、「前回調査」とする。)と比較しながら最新の利用実態を紹介いたします。
ライブコマースの認知度は上昇している
今回の調査は、日本全国の男女1,002人を対象にしています。
「ライブ配信を視聴しながらショッピングができるインターネットサービス(アプリ)を知っていますか?」と質問したところ、「詳しくはないが聞いたことがある」または「よく知っている」と答えた回答者は24%でした。
これは前回調査と比べて3%上昇しています。

また、性別・年齢別で認知度に大きな違いは見られません。ライブコマースでは若年層がターゲットユーザーとして認識されがちですが、イメージと異なり、幅広い年代に認知されていることがわかります。

また、女性がメインターゲットとされているライブコマースですが、男性の認知度と大きな差はありません。男性ターゲットの商品も、十分にポテンシャルがあるといえます。
ライブコマースを定期で利用するユーザーは男性・中高年に多い
ライブコマースを認知している回答者に限定して「ライブ配信を視聴しながらショッピングができるインターネットサービス(アプリ)で過去に、動画を閲覧したことがありますか?」と質問したところ、約24%が「定期的に利用している」と回答しました。
これをもとに算出した全人口あたりのライブコマース定期利用者の割合は5.7%となり、前回調査から0.9%上昇しました。

内訳を見ると女性より男性の方が、若年層より中・高年齢層の方が定期利用者が多いという結果になりました。

また、前回調査と比べると「男性」と「55歳〜」の層にて、定期的利用者の割合が大きく上昇しました。
男性の方がライブコマースでの定期購入者が多い
ライブコマースを認知している回答者に限定して「ライブ配信を視聴しながらショッピングができるインターネットサービス(アプリ)で過去に、商品を購入したことがありますか?」と質問したところ、約19%が「定期的にライブコマースで商品を購入している」と回答しました。
これをもとに算出した全人口あたりのライブコマースの購入経験者の割合は約4.5%となり、前回調査から1.4%上昇しました。

性別で見ると、女性よりも男性の方が定期購入者の割合が3.5%高い結果となりました(男性:20.9% 女性:17.4%)。一方で、「1回購入しただけで定期的に購入していない」と答えた割合は女性に比べて男性の方が高くなっています(男性:14.1% 女性:5.5%)。これは前回調査と同じ傾向です。

また前回調査と比較すると、定期的にライブコマースで商品を購入している人の割合は3%上昇しました(前回調査:16%、本調査:19%)。
女性のライブコマースの平均購入単価が上昇
ライブコマースを認知している回答者に限定して「ライブ配信を視聴しながらショッピングができるインターネットサービス(アプリ)で過去に、商品を購入した際の一回あたりの購入金額を教えてください」と質問したところ、1回あたりの購入金額としては「5,000円〜1万円」がもっとも多い回答となりました。

性別で見ると、大きな差はないものの男性の方が若干高い結果となっており、一般的なイメージとは異なり、必ずしも女性の方がライブコマースで高額の消費をするわけではないことがわかります。
また、前回調査と比較すると、全体のライブコマースの購入単価は減少しました。これは利用者数が増え、安価な商品も購入されるようになったことが原因であると考えられます。
なお、男性では前回調査に比べて購入単価が減少しましたが、女性では前回調査に比べてわずかに購入単価が上昇しています。
特にライブコマースの利用意向が高いのは若年男性と中高年女性
ライブコマースを認知している回答者に限定して「ライブ配信を視聴しながらショッピングができるインターネットサービス(アプリ)を今後、利用したいと思いますか?」と質問したところ、17.5%が「とても利用したい」または「利用したい」と回答しました。
特に利用意向が高いのは「18〜34歳(男性)」と「35歳以上(女性)」という結果になりました。

「18〜34歳(女性)」はライブコマースのメインターゲットと見なされていますが、前回調査と同様に利用意向は他の性年代に比べて最も低く、11.9%となりました。
「35歳以上(女性)」の利用意向は「18〜34歳(男性)」に次に高い(23.1%)結果ですが、同様に「利用したくない」と答えた割合も高い結果(35.5%)となっています。「35歳以上(女性)」ではライブコマースへの利用意向が極端に割れる結果となり、ライブコマースへの明確な意見を持っている世代と言えます。

また、特に興味深いのは、「18〜34歳(男性)」の利用意向が大きく改善した点です。「18〜34歳(男性)」のうち「とても利用したい」または「利用したい」と回答した割合は24.6%でした(前回調査から5.4%上昇)。
「18〜34歳(男性)」と「35歳以上(女性)」がライブコマースのターゲットユーザーとしてポテンシャルが高いと言えるでしょう。
「ライブコマースの利用実態調査 2021」のまとめ
認知度
・ライブコマースを認知している割合は約24%で、性年代で大きな差はない
・「前回調査」と比較すると、ライブコマースの認知度は3%上昇した
利用経験
・ライブコマースの定期利用者は人口の約5.7%(前回調査から0.9%上昇)
・前回調査と比較すると「男性」と「55歳〜」の層にて、定期者の割合が大きく増加した
購入経験
・女性よりも男性の方が定期購入者の割合が高い
・ライブコマースで定期的に商品を購入している割合は、人口の4.5%(前回調査から1.4%上昇)
客単価
・1回あたりの購入金額としては「5,000円〜1万円」の回答が最多
・男女での1回あたりの購入金額にはあまり差がないが、男性の方がやや高い
・前回調査と比較すると、全体のライブコマースの購入単価は、減少
・女性では前回調査に比べてわずかに購入単価が上昇
利用意向
・「18〜34歳(男性)」と「35歳以上(女性)」の利用意向が高い
・「18〜34歳(男性)」のうち利用意向を示した割合は24.6%(前回調査から5.4%上昇)。
調査概要
調査主体:株式会社Moffly
調査方法:公募型インターネットリサーチパネルを対象にしたインターネット調査
調査地域:全国
対象者条件:全年齢・全性別
有効回答数:1,002サンプル
実施内容:ライブコマースの利用状況に関連した全9問の調査項目を設定
お問い合わせはこちらから